2011年6月28日火曜日

ウニモグ&ハニーフラッシュ

ウニモグってご存知でしょうか?
念のため、ウニをモグモグ食べることじゃないです。


メルセデスベンツの車です。
Universal-Motor-Gerät = UNIMOG
直訳すると「多目的動力装置」です。
この「装置」ってところがたまりません。


予備校の先生が飼っていた猫の名前が「ウニモグ」だったので、
そのころから大好きな装置です。


こんな車です。
ずんぐりしたフォルムが最高です。
この写真は新型なのでクール。


ちなみにこれはアーバンウニモグ。
都会的ですかね?


とにかくこの車の走破性能はすごくて、
最大登坂角度は45°だったりします。
そして、「装置」という名に恥じない活躍ぶりを少しご紹介。
あんまりすごいので、いろんなことに使われています。
というか、汎用性ありすぎ。




貨物車の動力の代わりをさせられたり、


京王線もひっぱったり、



国家権力の道具になったり、



餅を踏んでみたり、



ラリーに出場したり、



なんかすごい掃除させられたり、



綿菓子作ってみたり、



戦争してみたり、


どうですか、素敵でしょ?
キューティーハニー顔負けの変身&ご活躍ぶり♡
笑えるレベルです。


ちなみに価格は1600万円くらいです。


(*写真転用、問題ありましたら削除致しますのでご一報ください。)


紳士協定

新宿で、とある展覧会を見た。
なかなか行けなくて、やっと見た。
この作家さんの普段のお仕事は素晴らしいものばかりです。

だが、その展示はものすごくつまらなかった。

なぜだろう。
僕のバイオリズムの問題なのか? 最近体調悪いし。
良いものを敏感に感じ取れなくなってきているのだろうか?
センサーが老化してきたのか?
いろいろと不安になり、考え込んでしまった。
でも、これだけはっきりと好きになれなかった展覧会って稀です。
ほとんどの場合は、良くない展示でも、どこかに良い部分を見つけて、
自分の独特な見解をよりどころにしながら面白がってきた。

その展覧会に関して言えば、
こんな広い空間で、わざわざ見せる必要性が全く感じられず、
一点ずつじっくり見る気もせず、ものすごい短時間で出てしまった。
壁に飾ってまで見せるようなものではない気がした。

***

アートや写真の魅力を最も引き出せる場所は、
美術館じゃないと思う。
あえてしつらえた場所で、「さあ見てください、すてきでしょ!」って顔されても、
作品がかわいそうにすら感じるときがある。
でも、「まあ美術館がそこまで言うんなら見てみましょうかね」と、
自分を騙しながら観賞に入る場合がほとんど。
でも実際に見たときに、意に反して心底すばらしと思えれば、
それはすごいことであり、
美術館は自分の意志ではたどり着けない領域への入り口になりえる。

***

昔から日本人は、自分を騙すことを娯楽として享受できる人種である。
その最たる例が、文楽の人形遣いと歌舞伎の黒子。
「丸見えだけど、見えてないことにしましょう!」という楽しみ方。
一種の「紳士協定」です。
もちろん、人形遣いと黒子の動き自体が、
芸術性の高いものなので面白いし、成立する。
見えないフリをしようと思ったこと自体が、素晴らしい見せ物になっていたら、
意外性が完成度をあげてしまうような、奇跡の相乗効果をもたらします。

***

「自分を騙してもいいかも!」と思わせてくれる力。
それが美術館のような「発表の場」の役割なのかもと思います。

美術館の建築は、その役割を果たすために、素敵でなくてはならないのですね。
入り口が無いと入れない世界は沢山ありますもの。

入り口を沢山の場所へ届ける可能性として、
ザハ・ハディッドの「CHANEL MOBILE ART PAVILION」が気になっている。


これ、移動ミュージアムです。


2011年6月23日木曜日

どうせやるなら

どうせやるならこうだよね。
と思ったこと、

TESLR。
イケイケのスーパーカーのくせに電気自動車♡

TESLR HPより

こんなですもの。
自粛的にエコロジーを捉えているケースが多い中で、
とても将来性を感じる。
ただ、まだかなり高額ですけど。

TESLRは、勇敢なシリコンバレーのエンジニアグループによって、
電気自動車には素晴らしい可能性があることを証明するために
2003年に設立されたブランドです。

200V、3時間充電で400Km走る。
5Km/Lのスポーツカーで例えれば、80リットルの給油分。
けっこう持つよね。
帰宅するたびに充電、行く先々で充電、みたいなことは無いね。
あるていど予測してストレス無く乗れる。

とにかくスポーツカーとしての性能はかなりのもんだそうで、
とんでもない加速力と制動力だそうです。
エンジン音が無い状態での加速は、異様な感覚だそうです。
すいません、ぜんぶ「だそうです」で。
こんど試乗してきます。

で、こんなことが書きたいのではなくて、、、。
TESLRのホームページにこんな画像があって、、、。

TESLR HPより
ちょっといいっす。
ソーラー屋根の車庫。停まっているのはバリバリのスポーツカー。
ぐっと来ました。
なんかいい。なんて言ったら良いかわかんないけど。
しいて例えるなら、ラピュタにいる巨大ロボットが小鳥に優しくして、
花を踏まないようにしている感じかな。


どう? 伝わった?


2011年6月22日水曜日

イノチノミナモト

人間の体を支えているもの。
命の源。

食事
呼吸
排泄
睡眠
生殖

人間をひとつの生物と見た場合はこんなところか。
でも
これらを命の源だと思うことは、違うと思う。


食事は、栄養を摂取する行為で生きて行くために必要なのだが、
命の源となりうることとは違う気がする。
大好きな人と素敵な空間で、幸せな会話をしながら食べることとか。
3歳の姪っ子がぐちゃぐちゃにしながら作ったおにぎりを、
美味しいね、上手だねって嘘つきながらたべたりとか。
友人が最後の楽しみに取っておいたお弁当の卵焼きを、
「えっ、卵焼き嫌いなの?」と言いながら横から強奪して食べるとか、、、。

食事を媒介にして起こる素敵出来事のほうに、
命の源があふれていると思う。


呼吸は、体内臓器を機能させるために必要な行為なのだが、
命の源となりうることとは違う気がする。
険しい森をかきわけてたどり着いた湖のほとりでの呼吸とか。
悪いやつに追われていて、かがんで隠れながら息を止めていて、
やり過ごせたときに吸い込む安堵の呼吸とか。
グランドキャニオンを見たときにのみ込んだ息とか。
ラマーズ法とか。
誕生日にろうそくを消すとか。

呼吸を媒介にして起こる素敵出来事のほうに、
命の源があふれていると思う。


排泄は、不必要な物を捨てて、新たな摂取のキャパを設ける行為なのだが、
命の源となりうることとは違う気がする。
西の河原の湯の中で、こっそりと放出するそれとか。
大草原のど真ん中でする野○ソとか。
家の便所で谷川俊太郎を読みながら放出するそれとか。

排泄を媒介にして起こる素敵出来事のほうに、
命の源があふれていると思う。


睡眠は、体の疲労をリセットし再起動するための準備なのだが、
命の源となりうることとは違う気がする。
3万円のオペラをメトロポリタンで見たのだが、
あまりに素晴らしすぎて、開始10分で眠りについてしまい残念なときとか。
電車で隣に坐っている美人キャリアウーマンが眠ってしまい、
僕の肩にもたれてきたとき、うれしくて動揺して自分も眠ったふりをしていたら、
本当に眠ってしまうときとか。
高速道路を運転中に、急激な睡魔が襲ってきて次のSAまでもたせようと、
自分を殴りながら、命からがらSAにたどり着き、やっと眠れるときとか。

睡眠を媒介にして起こる素敵出来事のほうに、
命の源があふれていると思う。


生殖は、子孫を残し、さらに快楽を得るためにおこなう繁殖行為なのだが、
命の源となりうることとは違う気がする。
ヽ(゚∇゚(゚∇゚(゚∇゚o(゚∇゚)o゚∇゚)゚∇゚)゚∇゚)ノなときとか。
(。-_-。(。-_-。(。-_-。(。-_-。)。-_-。)。-_-。)。-_-。)なときとか。

生殖を媒介にして起こる素敵出来事のほうに、
命の源があふれていると思う。

***

既にあるテーマを心眼で見ることが大切で、
全ての物が繋がっていると認識できるとき、
本当に伝えるべきことが見えてくるんだね。

じつはそこがスタート地点なんだね。

***

●今日の柿ピー
「10:0」もわるくない。


2011年6月21日火曜日

あおっぽくてふんわりしたかんじ

注)かなり身勝手な解釈の文章ですので、読んだら忘れて下さい。
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「青っぽくて、ふんわりした感じ」
最近そんな写真が多い。
プロ、アマ問わず、多い。
流行っぽい蔓延。たしかにおしゃれにも見える。

世の中で流行る創作活動に共通していること、
それは、「自分にも出来そうな感じ」です。

例えば代表的なのが、
陶芸
書道
写真
ではないだろうか?
どれも、プロの作品を見たときに、
なんとなく出来そうな気がしてしまう人が多いのではないか。

僕の場合は、かなりおめでたいので、
サッカーを見ても、野球を見ても、ゴルフを見ても、
なんとなく出来そうな気がしてしまう。
テレビに食い入るように見て、技術を盗もうとまでしている。
出来ないくせに。
バカです。

でも、今あげた3つのスポーツは、
日本ではアマチュアの競技人口がものすごく多い。
それって、見ているうちにやってみたくなる人が多いってことです。
つまり、「俺にも出来そう」と思う人が多いということだろう。

その昔、
空を飛ぼうとして亡くなったひとは沢山いた。
両手に羽を付けて。
鳥を見て、「俺にも出来そう」と思ったに違いない。

「俺にも出来そう」という気持ちは、
麻薬のような効能がある。
自分のキャパを超えてみようとする、
もしくは超えられそうだと思う錯覚を抱かせる。
犬ですら、飼い主と走っているとき、ちょっと小高い段差に飛び乗って見せると、
同じことをしようとして、届かずに落ちることがある。
これって「俺にも出来そうだワン!」って思ったってことです。

***

この「俺にも出来そう」感は、その世界を甘く見ていることに繋がるのだが、
結果的に、そういう人が増えれば増えるほど、
その道を究めた人の素晴らしさが浮き彫りになる。

***

冒頭で語ったように「青っぽくて、ふんわりした感じ」を作風にしている写真家、
もしくは、写真愛好家って多い。
多すぎてもう食あたり気味です。
好きになりそうな写真も、結構見かけるのですが、
似たり寄ったりな物が多すぎる。
もちろんその中には社会的地位を確立している人も沢山いるのですけどね。

そもそも表層的な部分でカテゴライズしている僕がおかしいのですが、
あえてそういう心の狭い視点で見てみるのも面白いです。

で、
先日入手した写真集を見て思った。
この写真家さんは、浮き彫りになった人なのだと。
とにかく素晴らしい写真集なのです。
これを見たら、「俺にも出来そう」とは誰も思わないでしょう。

僕は常々思っている、
写真は複数を組むことで成立する文学だと。
もちろん偏った意見ですが、僕はそう思う。
その思いを完璧に肯定してくれた写真集だったのです。
しかも、その見開きに現れてくるリレーションは、
マッチング的な薄い意図ではなく、
根源的というか、先祖帰りというか、
ずうううっと向き合っていないと感じられないことを、
感じさせてくれた。
きっと、ずうううっと向き合っていることが
好きな人じゃないと、この感じは生み出せない気がする。

その写真集の写真家さんご本人の話でも、
脈絡の無い撮影を繰り返しながらも、
頭の中では、それを繋ぎ合わせるための編集作業のようなことを
ずっとし続けていると言っていた。
「カメラがこの世から消滅したら、何で自己表現しますか?」
とお聞きしたら、「文章」とお答えになりました。

やっぱ文学だ!

***

「青っぽくて、ふんわりした感じ」って、ほとんどが自然光の写真です。
日本では「自然光」と言えば太陽光のこと。
その種の人はだいたい太陽の光によって「青っぽくて、ふんわりした感じ」を
出している。この段階の解釈はみんな出来る。

欧米での「自然光」の意味は一寸ちがう。
写真業界に限っての解釈ですが、
撮影者が意図して作り出した光以外の全てを「自然光」と言うそうです。
つまり「その場の光」のことです。
素敵すぎる!!!!。ぞくぞくする。
本質がそこにある気がする。それこそまさに「自然光」です。
ちょっと言葉遊びっぽいけどね。

この「その場の光」という深い感じを、見る人に与えてくれる写真って少ないです。
たとえコントロールしていない光で撮影した写真だとしても、
なかなかそう感じるものはない。

***

前述の写真集は全て「その場の光」で出来ていた。


2011年6月15日水曜日

カシカってオカシカ

このところの話題と言えば、放射線量。
目に見えない恐怖。
いろいろな情報は入ってくるけど、
実際には見ることが出来ないので、
どれだけ汚染されているのかわからないのが現実。
体調不良や奇形植物が登場しだしてから、
被害を実感するのがおちだろう。

この世界には、目に見えないものが多い。

もしも、今、放射線を見ることが出来たら、、、。

イメージ的には黄色。
地面から5センチくらいの厚さで、黄色いモワモワした層が
遠くの方まで続いている。
薄く積もった雪のように。
そこを子供が駆け抜ける。すると、コンサートステージのドライアイスのよに、
黄色いモワモワは舞い上がり、横にいる通行人の鼻の中に入っていく。
散歩している犬なんかは、黄色いモワモワに浸かりっぱなし。

見えれば対策の施しようはある。怖いけど。

***

最近とっても気になっている言葉「可視化」。
見えないはずのものが見えたら、、、
と想像すると、いろんなインスピレーションが生まれる。

「携帯電話の電波」が私的には一番見たいものです。
窓から外を眺めると、きっと辺り一面、
電波が描くラインが張り巡らされているはず。
なんとなく私のイメージだと、携帯電波は「ライン状」であってほしい。
着信する地点まで、遠くの方から電波を可視化した龍のような生き物が
うねりながらこっちに向ってくる。ファルコンみたいな。
ついでに半透明の発信者の名前が龍の正面に浮かんでいて、
誰からの電話かが着信の前に識別できたら面白い。
そんなイメージ。
町中にはそんな電波龍が無数に飛び交っている。
朝から昼にかけて、だんだんその数は増えていって、
午後2時ごろには、多すぎて前が見えないくらいになる。
電波龍のせいで、通常の視界が無くなってしまい、交通事故多発。
飛行機墜落。犬は棒に当たる。

でも、夜12時過ぎには、まばらに飛び交う電波龍が美しく、
こっちに来てほしくて、誰かに電話させたりする。
こっちから電話するときは、基地局に向けて電波龍が耳の横から発進する。

先日の大地震のようなときは、そこら中でこんがらがってほどけなくなって、
フリーズしている電波龍がかわいそうに見えることだろう。

おもしろいね。

***

常に存在するものが可視化されたら、大変なことになる。
「空気」とか。
空気が可視化されたら、、、。
例えば真っ黒だったら、基本的に視界はゼロ。
墨汁の海の中にいるようで、身動きとれません。
一時的に狭い範囲を真空化するような、携帯型の装置が開発されて、
それを目の前にかざしながら歩くことになるのかな。
でも、真空のエリアにむかってまわりの大気が吸い込まれるから、
目の前はずっとブラックホールみたいになるね。

***

すこし話がお伽になりますが、
映画や漫画が大好きな私的には、
「言葉」と「気持ち」が可視化できると、たのしい。
カメハメ波も夢じゃないかも。
言葉も、ギャートルズみたいに空に浮かんでほしい。
一番の希望は、
想像したことが、「想像吹き出し」のなかにビジュアル化されてほしい。
そうすると、仕事が楽だ。


思いついたらすぐに頭の上にこれが出る。
プレゼンも楽。例えばこんな感じって、想像すればみんなに見せられる。

考えてみると、漫画って見えないものの可視化だらけだね。
効果線とか、擬音とか、怒りをこらえるときのムラムラ線とか、
投げキッスするとハートが飛んでいったりとか、
おならするとキノコ雲みたいなのがお尻から出たり、
殴られると頭上に星が出たり、

漫画ブラッディーマンデイでは、ハッキングしてサーバに潜入する過程を
ハヤブサが防壁をかいくぐって飛んでいく姿で表現している。
失敗すると、ハヤブサが捕まっちゃうんですね。
わりとこの表現、好きです。

攻殻機動隊なんかは、ネット世界の概念を可視化しまくりです。
セカンドギグの久世がおこなった並列化はクラウド的思考で、
それを可視化したビジュアルは感動です。

改めてすごいですね。漫画って。

なんだか最近、漫画やアニメのネタばっかりな気がするね、このブログ。

2011年6月9日木曜日

シト襲来

何だこれは?
どうみても宇宙生物に侵略された地球の図です。



これは、昨年オープンしたフェラーリテーマパーク@アブダビ
なのですが、、、、、、。

有機的な形といい、ビビットな色といい、
完全にヒトデ型の「シト」です。
これから、人間やビルを食べながら成長を続け、
どんどん巨大化し、数年後には地表を全て覆い尽くすのです。

ついにこの時が来た!
マジャスティック12(米政府内対宇宙人研究機関)が、
密かに60億人が暮らせる地下都市を築き上げていたのだ。
いそげ!
人類の存亡をかけて、決断する時が来た!
この地球外生物に対向するために、、、
将来、地上を取り戻すために、、、
今は地下で辛抱し、研究し、我々は進化し続けるのだ。

所変わって、総理官邸。
一本の電話が鳴った。トゥルルル、、、。カチャ。

オバマ:ヨッ、カンチャン!
オレダヨオレ、オバマダヨ。
トーホクノトキハ、ズイブント、ワレワレノシエンヲ、ホゴニシテクレタネ。
デモイマハ、ソンナコトイッテルバアイジャナイネ。
ニッポンジンニモ、チカトシ、ヨウイシタヨ。
ナマエハサシズメ「ジオフロント」ッテコトデドウヨ。
ニッポンノオタクハヨロコブダロ!

官なおと:オバマさん、すんません。日本は避難しません。
(借りを作るといろいろ不利になりますから)

オバマ:ナンテコッタ!
コクミンノイノチヲダイイチニカンガエロヨ!

官なおと:オバマさん、すんません。
年金ごまかせるし、このまま成り行きで、、、。
一定の目処がたったところで、
若い人に責任を引き継いでもらって、、、。

オバマ:ダメダコリャ!

****

ちなみに、この「シト」の中には、
世界最速ジェットコースターがあるんですってyo!



それにしても、この有機的な外観と、周囲の大地との対比は素晴らしいの一言です。
そもそも私は、古い町並みや建造物に、
ビビットなバナーやアートがあしらわれているルックスの虜でして、
単純明快な「対比」のすばらしさを表現しながら、
良い未来をイメージさせてくれるのです。

例えば、V&Aのエントランス


例えば、メトロポリタンのバナー

いいね、最高。

フェラーリパークも最高。
このフェラーリパークって宇宙人からもきっと見えるよね。


2011年6月8日水曜日

ハロッ ゲンキッ アムロッ ゲンキナイッ

ついにここまで来たのですね。
ずっと飛んでる「ハロ」です。

窓から入ってくる感じとか、
「よお!」って声が聞こえるよう。
階段で追いかけてくる感じとか、
「ほら早く!」って声が聞こえるよう。

完全にともだちです。
転がって着地する姿がなんとも愛おしい。

人工知能の完成が待ち遠しい。



防衛省が秋葉で集めた部品で作った世界初の球体小型飛行機。
防衛省は当然すごいけど、秋葉ってとんでもない町だよね。
そもそも日本の省庁はどこもすごい。
それをきちんと有効利用できていないケースが多すぎる。

いいもの見ました。

2011年6月7日火曜日

ヴォイスアクトレス・エターナル・シンガー

ちょっと宣伝です。

今日、見本が届きました。
林原めぐみさんのベストアルバム。
4面デジパックという豪華仕様。

今回は、
表裏の概念を取り払ったデザイン。
天地もよくわからないデザイン。
声優さんと歌い手さんと普通の女性の3面性を出すことが狙いなので、
規制概念はどうでも良かったのです。

かなりいい出来。
ホッとしました。
写真は、林原さんの発案で蜷川実花さんにお願いしたので、
とにかく蜷川さんらしさを生かそうというスタンスでのぞみました。
そして、ビジュアルに秘められたコンセプト(詳しくは書きません)を、
デザインのちからで訴求することが出来ていると思う。






林原さんのような声優さんのCDの場合、
本人写真を使うことが必須です。
普段は、むしろ顔を隠して仕事をしている人なので、
ここぞとばかりに本人の写真を使うことが、一番喜ばれる。
ここに載せたジャケット写真を見ていただければお分かりのように、
ものすごくかわいくて美人なのです。
もちろん、メイクさんやスタイリストさんの腕も良いのですが、
やっぱり、素材が良くなければどうにもなりませんもの。

毎回、本人の写真でジャケットを作るのって、普通は難しそうじゃないですか、、。
マンネリ化しそうですし。
でも、林原さんの場合は、毎回別人のように変わっていくので、
CD全部違う人みたいなのです。
すくなくとも私が担当してからはそうです。
もちろん、毎回違うコンセプトを立てて、大きく振っているのは確かなのですが、
見事です。
多様なキャラに声をあてられることと同様に。

6月11日発売です。

*下の『CHOICE』のデザインも、なかなか良く出来たので気に入ってます。

ブラックスワン・ハ・イガイセイ

確率論や従来からの認識・経験からでは予想できない現象を総称して
『ブラックスワン理論』と呼ぶ。
ヘッジファンド用語です。

当然のように白鳥は白いと思っていたが、
オーストラリアに黒い白鳥が生息していたことから、
びっくりしてそう名付けたそうです。

まあ、シャレてて素敵ですね。
「予想外の出来事を総称する。」
この行為自体がすてき。

私の生活では、黒い白鳥に出会ってびっくりするようなことは無いので、
自分の経験則で同じことをしようとすると、情けない名前になっちゃう。

フォーイグザンポ〜〜


『柿ピー理論』
友人と柿ピーをついばんでいたとき、
亀田製菓の理想型である「柿の種6:ピーナツ4」の割合を無視して、
「柿の種2:ピーナツ8」くらいのペースで食べてしまい、
柿の種しか残らなくなることから、
確率論や従来からの認識・経験からでは予想できない現象を総称する。


『ビュッフェが止まらない理論』
ほとんど知り合いがいないジャンルのパーティー会場で、
どう立ち回ってよいかわからずに浮きまくっているとき、
動揺を隠すために立食ビュッフェをずっと食べ続けるのだが、
予想以上においしくて、本気で食べに打ち込むことから、
確率論や従来からの認識・経験からでは予想できない現象を総称する。


『晴れの日のワイパー理論』
不慣れな車種の車を運転したとき、
ウインカーとワイパーの位置を理解せず、
曲がるたびに窓を拭いてしまい、
慌ててウォッシャー液を噴射して、
あえて窓拭いたんですけど何か?って、おすましすることから、
確率論や従来からの認識・経験からでは予想できない現象を総称する。


『下のほうがヨレヨレ理論』
書店で平積み雑誌を買うときに、
なるべく立ち読みされていない綺麗な物が欲しいので、
下のほうから取るのだが、なんと一番上のやつよりもヨレヨレで、
ヨレたやつを随時下に回していた書店員の罠にまんまとはまることから、
確率論や従来からの認識・経験からでは予想できない現象を総称する。


まあ、せいぜいこんな感じで情けないのだが、
なぜ、こんな書き込みをしているかと言えば、
ブラックスワンを見て、びっくりしたためです。

上映終了後に、まわりから聞こえてくるのは、

こんな内容だったんだ!
想像してたのと全然ちがった!
こんな映画だったんだ!
怖かった!
もっと優雅なのを想像してた!

と、予想を裏切られたという感想が多い。
自分も、内容のさわりは理解していたが、
これほどまでに強烈な内容だとは思っていなかった。
だからこそ、おもしろくて感動したんだけどね。
マイ映画ランキングで、ずっと1位だった『ピアノレッスン』を抜きました。

まさに『ブラックスワン理論を』、
映画の『ブラックスワン』で実践しちゃった感じ。



2011年6月5日日曜日

バケモノガタリ・ガ・スゴカッタリ

M日新聞社のNさんと、
次にデザインさせていただく本の話を電話でしていたとき、
西尾維新のライトノベル「化物語」の話が出た。

だいたいのことは知っていたが、
アニメを知らなかったし、
内容も知らなかった。
ただの萌え系ともとられがちな雰囲気なので、敬遠でした。

さっそくバンダイチャンネルで少し拝見。

かなり面白い。
言葉のセンスはレイモンクノー級です。
けど、一番感心したのは、
グラフィックセンスと作画センス。

良質のアニメに遭遇するたびに、
考えさせられてしまうことがある。

我々、平面の世界で生きている人間は、
一つの紙面に沢山の思いを詰め込んで、
良質の静止画を生む。
時間は沢山かかる。
絵や写真を使う場合も、時間は沢山かかる。

制作過程や目的や機能が異なるので、
単純に比較するのはナンセンスですが、
良質のアニメって、
かなりクオリティの高いビジュアルを大量にさらっと見せてくれる。
ひょっとしたら、
そこらへんで開催されているイラスト展なんか、
太刀打ちできないような絵が、大量に流れてくる。
良質な設定とストーリーに支えられているので、
一瞬一瞬の絵に、何かを説得するような任務は無いのですが、
見た目の美しさだけではかると、感心しきりです。




こんな感じの町並みに、心奪われました。
まるでトーマスデマンドが作る風景のようです。

これがトーマスデマンドの写真。


有名な事件現場などを実物大のペーパークラフトで再現し、
それを写真に撮る作家です。
写真は大きく引き延ばされ、緊張感と違和感で見せる作品。
さらに、事件の背景が存在するので、インパクト大。
コンセプトに甘えずに、きちんと観賞物として素晴らしい。

マイマイフェイバリットナンバーワンです。

漆・麗し

4年前くらいに、とある仕事で「蒔絵」の特集をしたことがある。
そのときに、輪島塗の「輪島屋善仁」八代目に話をお聞きした。
様々な漆にまつわる話はどれも興味深いのだが、
何よりも、
「漆を食器に使う意味」の話が印象に残っている。

古来から日本人は漆黒のなかに、宇宙を見出してきた。
宇宙とは、「無限の広がり」と同意。
その宇宙で出来た器に汁や飯を盛り、
体内にかきこむ。

食材は自然物。
自然物を神格化してきた日本人。
神を宇宙のポテンシャルとともに体内に取り入れるのです。

その結果、両者の相乗効果によって、
栄養素が無限に広がるということなのか。

とにかく、食器に使うことが素晴らしいと力説していた。
かき込むように食べろともいっていたような。

****

みなさんもご存知のとおり、
漆は塗料としては極めて優秀です。
見た目の美しさにくわえて、
耐久性がある。
腐敗作用がある。
接着効果もある。

その逞しい能力の中で、
私が気になるのが、「腐敗作用」。

昔、自分自身のミイラを仏像と化する即身仏を目指す僧侶達が、
死んで即身仏となる直前に自分自身が腐らずにミイラ化するように
漆を飲んで防腐したという。
この修行僧たちは、日頃から防腐に対する対策を続けている。
タンパク質が少ない木の実だけを食すのです。
即身仏化とは生きたまま徐々にミイラ化していく行為でして、
脂肪がとけて、筋肉が朽ちて、徐々に死んでいく。
想像を絶する苦痛を伴うのだろうと思う。
そんな中、仏に変わるために、読経を続け、
腐らないように死んでいくための自己管理を続けるのです。

****

スポーツ選手って、
毎日、基礎体力維持のために、ジョギングをしたり、
それぞれが決めた目標のための準備を続けます。
理想の体を維持するために食事も規制する。
一度やめたらなかなか取り戻せない。

音楽家もそう。
音大の友人は、ヴァイオリン科でして、夏でも手袋していた。
体育の授業は基本的に全て不参加。
自転車ものらない。
字もなるべく書かなかった。
彼女が決めた目標のために。

きっとこれらって、
腐らないように死んでいくための自己管理なのかなと思う。
(死=目的)
大成したのに腐っている人って結構いるからね。

目標を成し遂げられる直前に、
漆を飲みたい。
腐敗を防ぐから。
その先に劣化することがなくなるから。
決めたことを全うする意志が備われば、
それぞれにとっての「漆」が何なのか、解るのだろうね。

グラフィックデザイナーの自分にとってのジョギングって何かな?
本読んだり、映画見たり、旅をしたり、美しい物を見たり、、、。
全部楽しいことばかり。
なんか違うな。
もっと我慢するようなことって無いかな?
観察力維持のために、たまにデッサンをするくらいかな。
でもそれも楽しいな。
やっぱり無いな。
睡眠が足りないくらいだな。
もっと辛くないと雰囲気でないね。

今は良くわからないから、
とりあえず4年前の、お話を聞いた次の日から、
ご飯と味噌汁は、両方とも漆塗りの大きめの椀で食べています。
理由抜きに、お米は漆塗りで食べるのが一番おいしいと思う。
漆って、外国名「JAPAN」だし、
世界中のみんなが解っている気がする。

多分、俺、腐りにくいよ。
よく、人間も、お肉も、果実も、腐る直前がいちばんいけてるって言うけど、
俺は腐らないから、ずっといけてないかも。

2011年6月2日木曜日

合気道的編集能力素敵過也

どうなるかわからない、
普通で考えたらうまくいくはずがない、
予算が合わない、
時間がない、

でも

でも

すっごく素敵な企画

そんな企画を脇目も振らずに猪突猛進

何とか成し遂げてしまう

そんな人に出会えた。

関係者を気持ちよく巻き込み、
みんな喜んで消耗戦に参加する。
全員が大変。
でも、いやがる人なんて一人もいない。

すがすがしくみな騙される。

そして最高の結果が残る。
質の高い成果物と共に。

その人曰く、
合気道と同じ。
能動を、すがすがしく返され、投げられる。
あれれって。
騙されるようなもん。
でも気持ちは爽やかなんです。

とのこと。

この話、大好きです。


2011年6月1日水曜日

死ぬまで待とうかね。

FNNより
社会保障と税の一体改革案 
政府、2015年度までに消費税率を10%まで段階的引き上げへ


政府が6月2日に示す「社会保障と税の一体改革案」で、2015年度までに、消費税率を段階的に10%まで引き上げると示すことが明らかになった。
改革案では、社会保障の財源を確保するため、2015年度までに、消費税率を段階的に10%まで引き上げるとして、2011年度中に法整備を行うとしている。
政府関係者によると、改革案には年金の最低保障機能の強化策として、年収65万円未満の高齢者に対して、支給額を月額1万6,000円加算する案が盛り込まれるほか、社会保障費の抑制策として、年収1,000万円以上の高額所得者の年金給付を見直すことが示される。
また、医療機関を受診したときに、診療費とは別に、100円程度の定額負担を求めることなどが盛り込まれるほか、将来的には、年金の支給開始年齢を68~70歳程度に引き上げることを検討するとしている。

(05/31 11:51)
えっ?????

エエエエエエエエエッ?????

オオオオオッ?????????????

とうとう本性を現しやがったぞ。

年金問題のごたごたをこういう形でごまかす戦略だったのか!


将来的には、
年金の支給開始年齢を
68~70歳程度に引き上げることを
検討するとしている。

ですって。

なめられたもんです。国民は。
もらう前に死ぬ人、多数。

日本人の平均寿命は女性86・44歳、男性79・59歳だそうですが、
この発表自体疑わしい。
私のまわりでは、ここ数年、71歳くらいでお亡くなりになっている方が多い。
もしこの年金支給年齢が可決された場合、
何十年も収めてきたのに、1年くらいしかもらえないってことになる。

こんなんじゃ若い人は、
みんな収めなくなるよ。
もらえないんだもん。